こんにちは。
商業プロカメラマンのasunaroです。
2023年もカメラ業界で新たに登場したハイスペックなカメラ製品が目白押しですが、価格もまたそれに伴い上昇し、多くの人々が手が出しにくい状況となっています。これは円安の影響もあることからカメラ価格高騰により手が出ずらくなりつつあります。特にレンズを含めたカメラセットの価格は、質の良い中古車を買うのと同等の金額にまでなる事も・・
カメラは昔から高級品の一つでした。しかしながら現代では1人1台のカメラを持つ時代が到来しています。
それはスマートフォンです。スマートフォンには高画素のカメラが内蔵されており、手ブレ補正機能もあり、誰でも瞬時に写真を撮ることができます。これは今や生活の一部で、1人1台のスマートフォンが当たり前の時代です。
「スマートフォンがあれば、大きくて高価なデジタル一眼カメラは必要ない」、と思う方が多いかもしれません。
それは一部正解であり、一部間違いであると思います。スマートフォンのカメラには多くの利点がありますが、デジタル一眼カメラにもその独自のメリットがあります。そうでなければ、カメラ業界は既に衰退しているはずです。
細かな話を一旦忘れて、日常で持ち歩くカメラというのは、「軽くて」、「小さくて」がベストかもしれません。私も仕事以外で街を撮影するときや、ちょっとした外出の際には、この2つの要素が最優先になります。
そこで、私は小型で軽量、さらに価格が手頃でフルサイズセンサーを持つ一眼ミラーレスカメラを中古で購入することにしました。
この記事でわかること
- SONY α7Rに詳しくなれる
- 小型軽量の一眼カメラを持ち出したくなる
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2013年、SONYが全カメラ業界を牽引すべく彗星のごとく現れた世界最小最軽量一眼ミラーレスカメラ「α7」シリーズ、同時に「α7R」と同時発売されました。Rの付いていないα7は現代では無印と称され、Rシリーズは高画素機、Sシリーズは高感度機の3ラインナップで今では「α7Ⅳ」「α7RⅤ」「α7SⅢ」と販売されている(2023年6月時点)人気機種でもあります。
初代機α7R、現行モデルα7RⅤとのスペック比較表です。
α7R 2013年発売 中古価格7万円〜 | α7RⅤ 2022年発売 新品約55万円 | |
センサー | フルサイズExmor CMOSセンサー | フルサイズ Exmor R CMOSセンサー |
イメージプロセッサー | BIONZ X | BIONZ XR |
レンズマウント | SONY Eマウント | SONY Eマウント |
カメラ有効画素数 | 3640万画素 | 6100万画素 |
ISO感度範囲 | ISO 100-25600 (拡張 ISO 50-51200) | ISO 100-32000 (拡張 ISO50-ISO102400) |
フォーカスポイント | 25位相差AFポイント (コントラスト検出方式) | 693位相差AFポイント (リアルタイム認識AF方式) |
連写速度 | 最大4コマ/秒 | 最大10コマ/秒 |
ビデオ解像度 | Full HD(1920 x 1080)最大60fps | 8K (7680 x 4320) 最大24fps |
内蔵手ぶれ補正 | 無し | 有り5軸8段 |
液晶モニター (タッチP) | 3.0型/92.1万ドット(なし) | 3.2型/209万ドット(あり) |
ビューファインダー | 0.5型/235万ドット | 0.64型/943万ドット Quad-XGA OLED |
記録メディア | SDカード/Memory Stick PRO Duoカード | SDカード、SDHCカード (UHS-I/II対応) SDXCカード (UHS-I/II対応) CFexpress Type Aカード |
接続性 | Wi-Fi、NFC、USB、HDMI、マイク入力、ヘッドホン出力 | Wi-Fi、NFC、USB-C、HDMI、マイク入力、ヘッドホン出力 |
バッテリー寿命 | 約340枚(CIPA規格) | 約583枚(CIPA規格) |
サイズ | 約126.9 x 94.4 x 48.2 mm | 約131.3 x 96.9 x 82.4 mm |
重量 | 約407 g(ボディのみ) | 約約638 g(ボディのみ) |
スペック表を見ると明らかなように、初代α7Rは現行機種に対して何一つ勝る点はありません。それは予想通りで、最新のα7RⅤは手ぶれ補正やバッテリーの容量向上などにより、初代機よりも一層大きく、プロ向けのカメラとして完全に成熟しています。
しかし、その一方で、お出かけ時やスナップ撮影のために持ち歩くのが難しくなっているのも確かです。初代α7Rシリーズは、ある意味で過剰なスペックが削られ、その結果最小最軽量のサイズを保ったまま、その時点でのフルサイズカメラとして市場を席捲したフルサイズミラーレスカメラとなりました、それはまさにSONYの優れた技術力の証と言えます。
現代のプロの現場では初代α7Rの出番はほとんど無いかもしれませんが趣味としての使用、特に古いレンズを取り付けてスナップ撮影を楽しむには最適な一眼レフカメラだと思います。本体重量がわずか400gで、古いレンズを取り付けても合計で700g程度。カメラバッグに収納しておけば、いつでもどこでも撮影することが可能です。さらに3600万画素のフルサイズで、オートフォーカスはかなり遅いですが、古いレンズはマニュアルフォーカスなので問題ありません。デザインはFUjiのX-E4には及びませんが、シャッターボタンが軍艦部にあり、シンプルさが最も重要だと感じます。ファインダーを覗き、ピントを合わせ、シャッターを切る。全てがシンプルです。
「軽い」、「シンプル」、これらの2つの要素は、街でスナップ撮影を楽しむ際の鍵となります。
ミニマニストと自負する私ですがやはりこの機種にもメリットとデメリットもあります。
メリット
- 軽い、シンプルなサイズ感。
- 毎日持ち出しやすいスナップ写真向き。
- 高画素で現行機種に引けを取らない。
- E-マウントならではのオールドレンズとの互換性が高い、アダプターが豊富。
デメリット
- AF性能が弱い、動く被写体には向いてない。
- バッテリーの持ちがかなり悪い。
- メーカー保証(部品保証期間)がない。
- サイレントシャッター非搭載。
細かいところを挙げればキリがありませんが、現行機種と比べるも当然の結果ではありますし
初代機シリーズの古き良き名機の懐かしさに触れながら写真を楽しむのには十分なスペックだと思います。
スナップに出かけよう!
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
α7R super takumar 55mm photo asunaro
スマートフォンで撮った写真とは一線を画するような絵作りを、フルサイズカメラが可能にします。確かに、プロの撮影現場ではそのスペックが物足りないかもしれませんが、スナップ写真、家族の記念写真、SNS投稿などでは、初代α7Rは依然としてその力を発揮しています。中古市場でも価格が大きく下がっていないのも納得の範囲です。
もし、あなたが初代α7Rを手にする機会があれば、ぜひ一度、そのカメラを持って、フレームを組み立て、シャッターを押してみてください。その感覚があなたに合っていれば、このカメラはあなたの一生を通じてのパートナーになるかもしれません。