花火はその一瞬一瞬が煌びやかで美しく、その一瞬を写真に収めることは一種のアートです。しかし、その瞬間を逃さずカメラに収めるためには、適切な機材とテクニックが必須です。この記事では初心者でも分かりやすく、カメラの設定から撮影、さらには応用までを解説したいと思います。
asunaro
商用プロカメラマンとして起業し早5年、このブログでは起業して培ったカメラガジェットやカメラマンとしてのマインドを綴っています。お仕事のポートフォリオはWEBサイトからご覧いただけます。
花火撮影・準備編
花火の撮影には特定のレンズとカメラが必要です。まずは、できるだけバルブ撮影が可能なカメラを用意しましょう。そして、接写が可能な望遠レンズを使用します。焦点距離は、撮影したい花火の大きさや形によります。また、花火自体が明るいため、レンズは特に明るくなくても大丈夫です。400mm以下の望遠レンズがおすすめです。
もちろん、花火の打ち上がる撮影地点からの距離で焦点距離を変える必要があります、花火全体をワイドに撮るなら広角寄りの24-70mmのレンズを、一輪の花火の大きく撮るのであれば70-200mmのズームレンズを用意した方が懸命です。
レンズの最小F値は明るいものがいいかと言うと、正直明るくなくて大丈夫です。
さらに三脚は必要不可欠です。シャッターを押すには有線レリーズ(リモコン)を使用し、撮影中に使用するアイテムとして、黒いケント紙で貼った黒い扇子を用意します、いわゆる黒のレフ板ですね。暗闇でカメラを操作しやすくするために、用意可能であればヘッドライトも用意しましょう。
花火撮影・撮影編
花火の撮影は、適切な構図と焦点調整が重要です。遠くから撮影し三脚とパンヘッドを使用して安定させます。70mmのレンズで接写を撮ることが多いですが、少し引いて撮影することも可能です。撮影開始前に事前にチェックすることも大切です。
ピント合わせは最初の花火でAFで合わせます、ピントが合った時点でそのままMFに切り替えます(いわゆる置きピン)
露出と適切な設定は、写真に含まれる花火の数によります。低感度の100または200 ISOで撮影し、絞りはF8〜にレンズを調整します。明るさは、絞りとシャッタースピードの設定を変更することで調整します。
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花火撮影・応用編
花火の撮影では、花火の明るさを適切に捉えることが重要です。しかし、花火は非常に明るいため、カメラがその明るさを適切に処理できない場合があります。これを解決するための一つの方法が、黒レフ板の使用です。
黒レフ板は、花火が上がっていない間(これをアイドルタイムと言います)にカメラのレンズを覆い、不要な光をブロックします。これにより、花火が上がったときにはその明るさをしっかりと捉えることができ、結果として鮮明でクリアな写真を得ることができます。
ただし、黒レフを使用する際には注意が必要です。強い光が黒レフに当たると、その反射光が写真に影響を与える可能性があります。そのため、リフレクターを使用する際には、その位置や角度を適切に調整することが重要です。
また、花火の撮影では、周囲の明るさも重要な要素となります。ヘッドライトをオフにして周囲を暗くすることで、花火の明るさをより強調することができます。これにより、花火の色や形がより鮮明に写真に映るようになります。
最後に、花火の撮影では露出の調整が重要です。花火の数や大きさによって露出を調整し、花火の明るさを適切に捉えます。絞りを22から32に設定し、ピントを調整することで、シャープな画像やぼけた画像を得ることができます。
これらのテクニックを組み合わせることで、一般的な花火の写真とは一味違った、独自の花火の写真を撮影することができます。
最後にまとめ
花火の撮影は適切な機材とテクニックがあれば、誰でも美しい写真を撮ることができます。この記事を参考に今年の花火大会で素晴らしい花火の写真を撮ってみてください。きっと素敵な1枚が撮れるはずですよ!