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「カメラが値上げされたと聞いたけれど、欲しい機種は対象なのか」「今買うべきか、待つべきか」。そんな疑問に答えるため、2026年の国内の値上げを整理しました。
結論から言うと、2026年は4月から11月にかけて、キヤノン、ニコン、リコー、ソニー、富士フイルム、OMデジタル、タムロンが国内価格を改定しました。欲しい機種が決まっていて近いうちに使うなら、値下がりを待たずに今の価格で検討するのが現実的です。急いでいないなら、次のキャッシュバックや中古も比べてから決めましょう。
私は商用カメラマンとして活動し、普段はX100Fを使っています。この記事はメーカーの発表と報道をもとにまとめ、発表された事実と私の判断は分けて書きます。情報は2026年11月2日時点のものです。
【一覧】2026年のカメラ値上げはいつ?メーカー別まとめ
| メーカー | 実施日 | 主な対象 | 上げ幅の目安 |
|---|---|---|---|
| OMデジタル | 11月2日 | Tough TG-7、交換レンズ | 約0.6〜25%(出荷価格) |
| ニコン | 10月22日 | COOLPIX P1100など | 発表文に記載なし |
| 富士フイルム | 10月1日 | X100VI、X-E5、X-T50、GFXの一部 | カメラは約6〜15%(出荷価格) |
| ソニー | 9月1日 | FX3A、FX6、FX30などの動画向けカメラ | FX3Aは約19%(報道) |
| リコー | 7月1日 | GR IV、GR IIIxなど6機種 | 平均約6〜11% |
| ニコン | 6月1日 | Z50IIのボディとレンズキット | 約8〜11%(直販価格) |
| キヤノン | 5月21日 | EOS R8、R7、R10、R50 V、R100、レンズなど計63製品 | カメラ12製品で約4〜10% |
| タムロン | 4月1日 | 一部のミラーレス用レンズ | 発表文に記載なし |
上げ幅の基準はメーカーや出典によって異なるので、単純には比べられません。買うときは、次の章の条件と販売店の実売価格を確認してください。
話題のカメラは値上がりした?人気機種別チェック
人気の機種が値上げされたのか、今いくらなのかをまとめました。価格は価格.comのコンパクトカメラとミラーレスの、2026年11月2日更新のランキングに表示された最安値です。
| 機種 | 2026年の値上げ | 最安値 |
|---|---|---|
| RICOH GR IV | 7月1日(定価194,800円→211,800円) | 226,638円 |
| X100VI(日英2言語設定モデル) | 10月1日 | 300,185円 |
| PowerShot G7 X Mark III | 5月21日 | 157,789円 |
| X half | 10月の対象外 | 70,800円 |
| X-E5 XF23mmレンズキット | 10月1日 | 253,440円 |
| EOS R50 V RF-S14-30レンズキット | 5月21日 | 87,805円 |
| Z50II ボディ | 6月1日 | 126,546円 |
| α7 V ボディ | 9月の報道にある対象カメラに含まれず | 317,994円 |
| Tough TG-7 | 11月2日 | 55,500円 |
最安値は、販売店の在庫や保証の条件を問いません。TG-7のように改定の直後は、今後価格が変わる可能性もあります。購入前に、店の条件も確認してください。
話題の機種で見落としやすい3つの点
人気の機種では、メーカーの値上げ幅だけを見ていると判断を誤ることがあります。
- 定価より高いことがある:GR IVは定価211,800円に対し、最安値は226,638円です。
- 中古のほうが高いことがある:G7 X Mark IIIの価格.comのページでは、ブラックの新品の最安値173,978円に対し、中古の最安値は198,800円でした。中古が安いとは限らない例です。
- 店によって差が大きい:X-E5のレンズキットは、最安値253,440円に対し、Amazonの表示は299,800円でした(11月2日確認)。
買いにくい機種の入手方法
- GR IV:スーログの10月2日時点の記事によると、リコーイメージングストアは抽選販売で、次回の日程は未公表でした。抽選への応募と、販売店の入荷通知への登録を並行すると機会が増えます。
- X100VI:価格.comのクチコミには、在庫を見つけたという投稿と、再販がすぐ売り切れたという投稿の両方があります。個人の報告なので、最新の在庫は販売店で確認してください。
- X half、X-E5:Amazonでは、確認したモデルが11月2日時点で在庫ありでした。色やキットによって変わります。
X halfの今の価格と在庫は、次のリンクから確認できます。表示される価格は販売店によって異なります。
高いと感じたときの代わりの候補
- X100VI → X-E5 XF23mmレンズキット:同じ23mmの画角から始められ、あとでレンズも交換できます。ただしF値はF2.8です。
- X-E5 → X-T30 III ボディ(135,660円):10月の改定の対象外で、富士フイルムの色を楽しめます。ファインダーの位置や形は異なります。
- α7 V → α7C II ボディ(215,013円):小型のフルサイズです。性能の差は、撮りたいものに合わせて確認してください。
- EOS R50 V → VLOGCAM ZV-E10 II パワーズームキット(118,180円):動画中心なら、あわせて比べたい機種です。
- GR IV → GR IIIの中古:ただし、上半期の調査ではGR IIIの中古相場が10.9%上がっており、大きく安くなるとは限りません。
候補の今の価格と在庫は、次のリンクから確認できます。Amazonでは、メーカー以外の販売店が出品している場合もあるので、販売元と保証も見ておきましょう。
メーカー別:いつ、何が、いくら上がったか
OMデジタル:Tough TG-7と交換レンズが11月に値上げ
OMデジタルソリューションズの発表によると、同社は2026年11月2日に、Tough TG-7と交換レンズの出荷価格を約0.6〜25%改定しました。交換レンズの価格表示はオープン価格に統一されます。発表の対象一覧には、OM-3やOM-1 Mark IIのボディは載っていません。
富士フイルム:X100VIやX-E5が10月に値上げ
富士フイルムの発表によると、2026年10月1日に次の製品の価格を改定しました。改定率は出荷価格に対するものです。
- デジタルカメラ(約6〜15%):GFX100 II、GFX100S II、GFX100RF、X-T50(レンズキット含む)、X-E5(レンズキット含む)、X100VI
- 交換レンズ(約12%):XF500mmF5.6 R LM OIS WR
- インスタントカメラ(約6〜23%):instax mini LiPlay、instax mini Evoなど
- スマートフォンプリンター(約7〜12%):instax mini Link 3、instax SQ Link
X halfは、この発表の対象に入っていません。富士フイルムのカメラが人気の理由は、こちらの記事で解説しています。
ソニー:FX3AなどCinema Lineが9月に値上げ
ソニーの告知は8月18日付で、実施日は9月1日です。対象はCinema Lineカメラとプロ向けカムコーダーです。報道によると、FX3Aは希望小売価格が581,900円から693,000円になり、約19%の値上げとなりました。
CineDは、CFexpress Type AやSDXCのメモリーカードも対象と伝えています。報道で確認できた対象カメラの中に、α7シリーズなどのαは含まれていません。
リコー:GR IVとGR IIIxが7月に値上げ
デジカメ Watchによると、リコーイメージングは6月16日に発表し、7月1日にGR IV、GR IV HDF、GR IV Monochrome、GR IIIx、GR IIIx HDF、GR IIIx Urban Editionを改定しました。平均の改定率は約6〜11%です。
ニコン:Z50IIが6月、COOLPIX P1100が10月に値上げ
ニコンの発表によると、2026年6月1日にZ50IIを含む一部製品を改定しました。ニコンダイレクトの税込価格は、報道によると次のとおりです。
| 製品 | 改定前 | 改定後 |
|---|---|---|
| Z50II ボディ | 145,200円 | 160,600円 |
| 16-50 VR レンズキット | 166,100円 | 182,600円 |
| ダブルズームキット | 199,100円 | 214,500円 |
| 18-140 VR レンズキット | 198,000円 | 215,600円 |
双眼鏡、ルーペ、双眼鏡用アクセサリーも対象です。さらに10月22日には、COOLPIX P1100と一部のオリジナルグッズも改定しました。
キヤノン:EOS R8など63製品が5月に値上げ
デジカメ Watchによると、キヤノンマーケティングジャパンは5月14日に発表し、5月21日に計63製品の価格を改定しました。内訳は、レンズ交換式カメラ12製品、交換レンズ47製品、レンズ一体型カメラ4製品です。
直販価格の例では、EOS R8のボディが220,000円から242,000円へ、10%上がりました。販売店の価格表では、PowerShot G7 X Mark IIIが108,900円から128,700円になっています。価格は店によって異なります。
タムロン:一部のレンズが4月に値上げ
タムロンの発表によると、2026年4月1日に一部のミラーレスカメラ用レンズの出荷価格と希望小売価格を改定しました。対象のレンズを買う予定があれば、メーカーの発表で型番を確認してください。
なぜカメラは値上げされるのか
各社が挙げる理由は共通しています。原材料費や部材費、製造費、物流費の上昇です。ニコンも富士フイルムも、企業努力だけではコストを吸収しきれないと説明しています。
もう1つの大きな要因がメモリです。キヤノンは2026年第3四半期の決算説明会で、イメージング事業の第4四半期の営業利益率が約5ポイント悪化する主な要因に、中東情勢の影響とメモリ高騰によるコスト増を挙げました。
市場全体でも、台数より金額が伸びる傾向が報じられています。RedShark Newsによると、CIPAの2026年1〜8月の世界出荷は、台数が3.2%減った一方、金額は約3.7%増えました。
今後も値上がりする?2027年の見通し
メーカーの発言で注目したいのがキヤノンです。同じ資料で、コスト増は「来年以降に値上げをすることで吸収していく方針」と説明しています。さらに、メモリや原材料の価格は2027年も下がらないと想定しています。
ただし、対象製品、時期、上げ幅は発表されていません。キヤノンも、数量減の影響や損益とのバランスを見ながら判断するとしています。他社の2027年の値上げも、この記事の時点では確認できませんでした。
つまり、「値上がりしやすい状況だが、どの機種がいつ上がるかは分からない」というのが現状です。
カメラの買い時はいつ?条件別の判断
値上げの時期を当てようとするより、自分の状況で決めるほうが失敗しにくいと私は考えます。
| 状況 | おすすめの行動 | 理由 |
|---|---|---|
| 機種が決まっていて、近いうちに使う | 今の価格で検討する | 待っても安くなるとは限らず、撮れない期間も増える |
| 仕事や旅行など、使う日が決まっている | 納期も含めて早めに動く | 欠品や入荷待ちがあると間に合わない |
| 機種を迷っていて、急ぎではない | 次のキャンペーンまで比べる | 急いで合わない機種を買うほうが損になる |
| 予算に余裕がない | 中古や1世代前の機種も見る | 新品の値上げ分を避けられる場合がある |
| 欲しいのが品薄の話題機 | 上限額を決めて、抽選と入荷通知を使う | 焦ると定価を大きく超える価格で買いやすい |
待つかどうかは、金額で考えると判断しやすくなります。たとえば20万円のカメラが10%上がると、差額は2万円です。「2万円のリスクを取ってでも待つ理由があるか」と考えてみてください。
一方で、すでに値上げされた機種を「値上げ前に戻るまで」待つのはおすすめしません。各社が理由に挙げるコスト高が続くなら、元の価格に戻る根拠が見当たらないからです。
買う前に確認したい5つのこと
- 改定後の価格:メーカーの直販価格と販売店の価格は違います。
- 店頭の実売価格:出荷価格の上げ幅が、そのまま店頭価格の上げ幅になるとは限りません。複数の店で比べてください。
- キャッシュバック:実質価格が変わります。
- 中古の状態と保証:価格だけでなく、保証期間やシャッター回数も確認します。
- レンズを含めた総額:レンズも値上げされている場合があります。キットと単品を別々に計算しましょう。
キャッシュバックは、富士フイルムの冬のキャンペーンが実施中です。購入期間は10月30日から12月29日までで、X-T50は15,000円が戻ります。ソニーのαオータムキャッシュバックとキヤノン 秋のキャッシュバックは購入期間が終わっており、応募の締め切りは11月4日です。ソニーとキヤノンの冬のキャンペーンは、11月2日の時点では確認できていません。
よくある質問
Q:ソニーのα7シリーズは値上げされましたか?
2026年9月の改定について、報道で確認できた対象カメラはCinema Lineとプロ向けカムコーダーで、αは含まれていません。ただし、販売店の実売価格は別に変動することがあるので、購入前に確認してください。
Q:GR IVは定価で買えますか?
リコーイメージングストアの抽選販売に当選すれば、定価で買えます。ただし抽選の日程は限られており、10月2日時点の報道では次回は未公表でした。すぐ欲しい場合は、定価より高い販売店の価格と比べて判断することになります。
Q:値上げ前の価格で買える方法はありますか?
販売店に改定前の在庫が残っている場合は、安く買えることがあります。ただし、店ごとに異なるので、在庫と価格を直接確認してください。
Q:待てば安くなりますか?
断定はできません。キャンペーンや店ごとの値引きで安くなることはありますが、キヤノンは2027年以降の値上げ方針も示しています。値下がりだけを期待して待つのはおすすめしません。
Q:中古なら値上げの影響を受けませんか?
メーカーの価格改定の対象は新品です。ただし、みんなのカメラの調査によると、2026年上半期の中古の価格指数は、1月を100として6月に103.1へ上がりました。上げ幅は発売が古い機種ほど大きく、2016年以前の製品は平均7.1%、2024年以降の製品は平均0.6%でした。中古でも値上がりの影響がないとは言えません。X100Fのレビューのように、旧機種でも目的に合うかを確認してから選ぶと安心です。
まとめ:値上げを当てるより、使う予定で決める
- 2026年は、キヤノン、ニコン、リコー、ソニー、富士フイルム、OMデジタル、タムロンが国内価格を改定した
- GR IVのように、定価より市場価格のほうが高い話題機もある
- 理由は、部材費、製造費、物流費の上昇とメモリ高騰
- キヤノンは2027年以降の値上げ方針を示しているが、対象と時期は未発表
- 機種が決まっていて近く使うなら今の価格で検討し、迷っているならキャンペーンや中古も比べる
自分に合う機種から考えたい人は、2026年のカメラトレンドと選び方も参考にしてください。
